ここはもともと空き地の奥に小屋がぽつんとあった、ただそれだけの場所でした。
それでもしっかりとしたドラゴンフルーツのための支柱があって、
バナナの木も植えられていました。もうそれで私たちには充分でした。
小屋の広さ10坪ほど。そもそもが趣味の釣り小屋だったので、簡素なキッチンと二段ベッド、板間にはちゃぶ台がひとつ。
ニコイチにした小屋をつなぐ廊下は、DIY感にあふれてていい感じ。
信頼する業者さんにお願いしてあれやこれやと相談しました。
水場の場所、トイレの位置をどうするか、コンパクトで機能的にするためにはどうするか。
この広い庭(というか空き地)をどうするか。
この段階こそ、もっとも楽しいんですよね、予算さえみなければ・・・
柵でぐるり囲っちゃえ、プライベート感がでるし
犬連れだって可能だよ、という提案は大工さん。
使い勝手のいいコンセントの場所を吟味してくれたのも大工さん。
家具も作っちゃいましょうと、あっという間に作ってくれたのも大工さん。
ここの現場に来るのが一番楽しいと言ってくれた大工チームの皆さん。
プロの愛がつまっているのです、この小屋!
敷地が広いんだからもっと居室を増やせは
坪面積あたりの単価は高くなるでしょう。
でも家より広い庭こそに価値をださなきゃ。
果樹を植えこみ、強い日差しを遮ぎるパーゴラにパッションフルーツを這わせ、
花木を敷地のところどころに植えて。
梢を常に風が揺らせるように、密にならずに、でも外からの目隠しになるように。
出来上がりを見て、これは入江にたどり着いた箱船だと思いました。
小さな家は機能的で船のキャビンのよう
ドアを開ければ、実る木々に潮風に揺れる花たち。
どうぞごゆっくり、あなたの隠れ家です。
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